参加者 |
磯 高材(元大阪市公立学校長) 奧舍 憲雄(金蘭千里中・高等学校) 冨田 健治(相愛中・高等学校) 冨田健太郎(清風南海中・高等学校) 林 育史(新宮市立三輪崎小学校) 奈良 芳信(清風南海中・高等学校) |
「地球深部探査船「ちきゅう」について」 林 育史 |
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南海トラフ解明を目指し、独立行政法人海洋研究機構所有の「ちきゅう」が熊野灘で海底掘削を始めるため、その基地港とする新宮港に2007年9月15日入港、21日に出港して約4ヶ月に及ぶ第1ステージの作業に入った。 「ちきゅう」では記念として、地元新宮市の小学生を招待し、船内見学、研究者・乗組員との対話の會を開催したので、2008年2月8日勤務校新宮市立三輪崎小学校6年生担任として児童とともに參加し、内部の様子を詳しく見聞した結果を報告・紹介された。 「ちきゅう」には世界各国の老若男女の研究者が乗船・研究しており、2008年1月15日に第1ステージの調査が終了したので、2008年2月9日に新宮市民会館で「国際シンポジウム『ちきゅう』による南海掘削第1ステージ研究航海の概要と成果」の発表があり、これの參加報告もなされた。 報告発表概要 「ちきゅう」総トン数=57,087トン:深部掘削船としては世界唯一の船 ディーゼル電気推進:推進機=全方位6基、水流推進1基 搭乗人員=150名(研究者50名、乗組員100名)(研究者は世界各国からで、研究第一人者) ヘリポート:前部にあり、居住空間に近い場所に設置(これは珍しい) 船位保持システム(DPS):風・波・潮汐に左右されることなく船を海上の一点に保つ GPSと海底に沈めた測定器で位置自動測定・児童位置保持 今回の調査では2m以内に固定できた 掘削櫓:海面上121mの高さ、掘削パイプ9.5m×4が1単位 研究員は半分ずつ昼夜交替の連続勤務で研究(資料劣化防止のための設備もある) 今回の掘削:5地点、400〜1400m(第4ステージでは7000mの豫定)、3000m分のコア採取 調査研究対象:南海トラフのプレート岩石・堆積土砂、化石、微生物、メタンハイドレート ※メタンハドレート1m3でメタンガス170m3がとれるという ※下層より、プレートの玄武岩(枕状熔岩)、1400万年前の火山灰、土砂層 ※圧縮方向は、沖合ではプレート移動方向、沿岸では横方向であった 採取コア:半分は船内で研究、半分は研究施設@高知市で永久保存 研究機械:CTスキャナー=コア試料を可視化する 螢光X線コアロガー=コア表面の元素を非破壊で分析する 微生物実験装置=嫌気状態でサンプル採取、冷凍保存、培養する装置 泥水循環システム ┬掘削による泥水を海底に戻したり、圧縮・乾燥させて容器に保存する 廃泥水処理システム┘ 南海トラフ掘削計画:第1ステージ=今回 第2ステージ=3000m掘削、分岐断層を探査 第3ステージ=6000m掘削、プレート境界面 第4ステージ=7000m掘削、プレート内部 ※掘削孔内に地震計など現在開発中の機器を設置し、長期観測システムを構築する豫定 |
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「2008年センター本試験 地理 の問題研究」 冨田 健太郎 | ||
概要 1 大問数は3年連続で、地理Bは6問、地理Aは5問。解答数は地理A・地理Bともに36問 2 複数解答問題が皆無。初めてか? 3 統計問題は減少。図表を使った問題は地理A・地理Bとも多い 4 地形図読図は共通問題の地域調査の分野で、外国地形図は今年も無し 5 良く練られた良問が多かった 6 統計集・地図帳に親しむ学習や過去問にも目を通すなど、平素の地道な学習が大切 地理B 第1問 タリム盆地を中心とした正距方位図法を用いたのは目新しさがあった。大陸の形がいびつ になっているので、位置関係をしっかり把握できるかがポイント。基礎・基本を問う良良問であった。 第2問 標準的な鉱工業の問題。ロシアや中南米の産業や統計でも依存度を考える問題が多く、全 体として「やや難」 第3問 基本問題が中心で取り組みやすい。問6は常識問題過ぎる 第4問 南アジア地誌の標準的な問題。自然や農業以外の貿易・工業・言語などには「やや難」が 感じられるが、文章を読めば正解のヒントがわかるはず 第5問 現代社会の諸課題。教科書に忠実な問題 第6問 地域調査に地形図を絡めた標準的な問題 地理A ※紙面の都合により省略 |
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資料提供 | |
地理学教室 | センタ−試験(本試験)冊子 地理・歴史、公民 |
林 育史 | 地球深部探査船「ちきゅう」(独立行政法人海洋研究機構) 南海トラフ地震発生帯掘削計画 未踏の巨大地震発生帯へ(同上) 海洋研究開発機構 JAMSTEC の概要(同上) 国際シンポジウム「ちきゅう」による南海掘削 stage1 研究航海の概要と成果(同上) 「ちきゅう」の写真(葉書大) |
磯 高材 | いなむらの火(全文) |
冨田健太郎 | 2008年 センター本試験 地理 解説 |
奈良芳信 | 2008CT本試 地理 について |