参加者 |
正木 久仁(大阪教育大学) 磯 高材(元大阪市公立学校長) 奥舍 憲雄(金蘭千里中・高等学校) 中川 昭男(興国高等学校) 射手矢 武(清風南海中・高等学校) 冨田健太郎(清風南海中・高等学校) 林 育史(御坊市立御坊小学校) 奈良 芳信(金蘭千里中・高等学校) |
「平成22年度大学入試センター試験 地理B・地理A の問題研究」 冨田健太郎 N氏版 T氏版 | ||
標題について、設問毎に詳細に分析し、出題形式や難易度、正解とするポイント、誤答し易い点、用語の解説など細かく説明があり、參加者で意見交換をした。 #地理B @ 大問6問で変わらず。大問毎の主題は産業分野が資源・エネルギーになったぐらいで、他は昨年とほぼ同じ。解答数は昨年より1問減少し、一昨年以前の36問に戻った。 A 中学水準の易しい問がある一方、2〜3問は正解を導くのが難しい問題があった。総じて基本的なものが多かった。高得点を望めないが、大きな点差の分布にならないと思われる。 B 受験生は、地図帳で都市や自然をチェックするだけでなく、そこにいろいろなものを書き込み、オリジナル地図帳を作るくらい地図帳を活用することが必要と思われる。 C 地形図の読図と資料の読取、地域調査は第2問に定着した感じ。等高線の読取に多少時間はかかるが、資料の読取は容易な問題が多かった。 D 統計問題が一昨年に比べ増加し、図表の読取問題も5題と増加した。そのため、時間がかかる問題が増えたと言える。また、文章中の正誤判定問題が増えたのも特徴だろう。 E 気温と降水量の関係を示したグラフが単独で出題された。昨年は細かい都市名だ出ていたが、今年は箇別の都市名に惑わされず、結果的に時間がかかっても、知識レベルは標準のものが多く、昨年並の難易度と言える。良問も多かった。 F 統計集によく目を通しておき、どのような国が上位にあるか、その理由は何故かなど、普段から地理的事象の原因を考えておくことが必要である(生産順位は覚えなくてもよいだろう)。 G 時事問題にも精通しておく。第6問では、途上国を中心にした様々な観点から出題されている。 統計を使って問題点を読み取らせる良問が多かった。 H 地理Aとの共通問題は、第2問の地域調査と例年通りであった。 #地理A 出題のテーマは昨年とあまり変わっていない。地理Bと同様に、文章中の正誤判定が増加し、写真が数多く使用されている。また、図表の読取問題も増加している。全体として、基本問題が中心だが、統計問題が10問と地理A選択者(履修者)には負担が大きかったと思われる。 ※紙面の都合で総合的なことのみとなりました。 |
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資料提供 | |
地理学教室 | 『地理歴史』(2009年度大学入試センター試験冊子) 『公民』(2009年度大学入試センター試験冊子) |
磯 高材 | 「基準点を大切にしましょう」(国土交通省国土地理院) 「大雨などの警報が、変わります。」(気象庁) 「こんにちは! 気象庁です!」(気象庁) 「竜巻・雷・強い雨──ナウキャストの利用と防災──」(気象庁) |
奈良 芳信 | 『月刊島民 中之島 19号』(月刊島民プレス、2010.02.01) 「奈良公園ウォークマップ」(奈良市) 「粋で多才 原三溪の美学」(日本経經濟済新聞 2010.02.04) 「冷泉家の正月 400年守り続けてきた儀式」(産經新聞 2010.01.27 夕刊) 「標準時繰り上げ1時間“早起き”」(産經新聞 2010.02.05 夕刊) 「2010CT本試 地理 について」(B5判、8枚) CT本試平均点の推移──地歴・公民──(B5判、1枚) |
冨田健太郎 | 「2010年 センター本試験 地理 解説 速報04」(B5判、15頁) 「大都市圏への人口流入鈍る」(日本經濟新聞 2010.01.30) 「新潟県・燕の中小企業」(日本經濟新聞 2010.01.27) 「温暖化ガス『25%削減』国連に提出」(日本經濟新聞 2010.01.27) 「オゾンホールと南極の温暖化」(日本經濟新聞 2010.01.17) 「リチウム資源、なぜ南米に?」(日本經濟新聞 2010.01.17) |