過去の例会報告


地理教育部会 2003年度 11月例会

日 時: 2003年11月18日(土) 15:00〜17:30

   場 所: 花咲き

参加者
古川浩(元大阪市立中学校長)・磯高材(元大阪市立中・高校長)・冨田健治(清風南海中・高校)・巽正憲(堺市教育センター)・
奈良芳信(元大阪府立高校)・奥野一生(盾津高校)・冨田健太郎(智辯学園和歌山高校)


11月例会報告

 資料「大阪平野の地下構造調査 大阪府」  磯 高材 氏

   個人参加された文部科学省主催の全国主要活断層・堆積平野盆地地下構造調査報告会における標題について、広報誌と調査概要(複写)で解説された。
 国は平成16年(阪神大震災10周年)をめどに「全国を概観した自身動予測地図」を作成中で、主要98活断層・海溝型地震の長期評価(30年確率)や地下構造調査を行っている。基盤岩を伝わって来た地震波は、その上にある堆積地層によって揺れが増幅され、強い揺れが長時間続くことが分かっている。
 大阪平野のように約100mにもなる厚い堆積層があるところでは、地下構造を明らかにすることが防災対策上重要である。大阪市とその周辺は既往調査である程度分かってきているが、大阪平野の北東部や南部は不明なところが多く、平成14年度は枚方・高槻・茨木方面で地下構造をP波による反射法で調査が行われた。(平成15年度は大阪平野南部の探査が行われる)
○枚方方面   

枚方丘陵部を最深部として男山丘陵と枚方丘陵西部にかけて基盤岩が浅くなる盆地状の構造となっており、ほぼ中央に小さな断層が見つかった。

○高槻方面

枚方断層は淀川を超えて高槻市内へ延長されていると推定される。 

○茨木方面

有馬〜高槻構造線に対応する陥没帯が確認され、陥没の北縁は真上断層、南縁は安威断層に対応し、陥没帯の最深部基盤岩深度は約800mにもなる。真上断層の基盤岩鉛直落差は約500m、安威断層では約200mと推定される。


  資料「ニューヨークの地下鉄地図」(現地のものから)   巽 正憲 氏
 ニューヨークに10月25日・26日に滞在し、2日間地下鉄に乗って各地を見学された。地下鉄について感じたこと・分かったことについて解説された。

@多くの路線があり、複雑。
A途中で行き先が別れる。
B曜日・時間帯によって停車駅が変わる。
C急行・普通・シャトルの別がある。
D両空港へは地下鉄は乗り入れていない。バスに乗り換えて空港へ行かねばならない。
E時間帯によって閉鎖される出入り口がある。(特に土・日の午後5時以降に閉まるところが多い)
F車両が古く、近く日本製に変わる予定といわれている。
G料金は1回2ドル(2時間以内に使用)。1日券7ドル。7日券21ドル。1ヶ月券70ドル。
H工事でコース変更がある。
Iマンハッタン地区では同じストリートの駅があるので、東西に少し移動すれば別の路線を使用できるようになっている。


  資料「中6地理 2学期中間考査」   冨田 健太郎 氏

校内の上記テスト問題と正答・誤答数から生徒の理解度・考察力などについて説明があり、正答・誤答の片より、内容、表現などについての意見を交換した。

  資料 奥野一生「日本の離島と高速船交通」 奥野一生 氏

 地理教育部会で幾度も発表された離島交通の一部を、上記の図書に纏められた。その概要と関連文献について紹介された。

配付資料
古今書院 刊「地理10月号」
特集「近代化遺産を調べる」に、奥野氏の「日本の鉱業地域・その後」の論文が投稿されていること、及び関連の写真が掲載されていることが紹介された。

2003年11月1日付の『図書新聞』書評記事に、奥野一生著「日本のテーマパークの研究」について掲載された。その中で、「発展と停滞の二極分解を分析−日本のテーマパークをリアルに俯瞰」との記事で紹介された。初版の図書は好評で、すでに売り切れになったとのこと。




  資料提供


磯 高材 氏
パンフレット「伊能忠敬と日本図」
2003年10月31(金)〜12月14(日)東京上野の国立博物館『平成館』で特別展賭して開催されている。

↓例会の様子
 

 
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