地理教育部会 2008年度 2月例会

日 時: 2009年2月7日(土) 

場 所: 大阪教育大学天王寺キャンパス 中央館 5階 520教室

参加者
正木 久仁(大阪教育大学)      磯  高材(元大阪市公立学校長)
奥舍 憲雄(金蘭千里中・高等学校)  冨田 健治(相愛中・高等学校)
冨田健太郎(清風南海中・高等学校)  奈良 芳信(金蘭千里中・高等学校)


 「2009年大学入試センター試験 地理(本試験) の問題研究」 冨田健太郎
2009センター試験本試験 地理 解答・解説

地理B


第1問 
 ヨーロッパの自然環境は模試でもよく出題される。大地形、気候、植生、土壌、ケスタ、石灰岩などよく問われるので、この大問自体は取り組みやすかったと思う。気候は昨年に続きCs。Csは過去のセンターでもよく出題される頻出問題なので易しかっただろう。問2の大陸棚の範囲にとまどった受験生が多かったのではないかと思う。地図帳でよく確認する習慣がほしい。

第2問 
 地形図の読図と資料の読み取り。加えて地域調査のやり方とオーソドックスな作り。地域をもとに日本の産業を問うような形ではなかったので取り組みやすい。が、問4・5の読み取りは比率を考えなくてはならないので時間がかかったのではないだろうか。地域調査の方法は必ず出題されると思った方がよい。

第3問 
一次産業の基本問題。難しい問題はない。あえて言えば小麦カレンダーくらいか。


第4問 
 チュニスやキャンベラ、ハーローやボローニャなどはしっかり勉強してなかったらややしんどいか。それをのぞけば標準問題かやや易しめ。問4や問6は図や写真の読み取りなので全体的には取り組みやすかっただろう。

第5問
 地誌としては自然・農業・人口・貿易と標準的な構成。盲点になりそうなところをついてくるので、案外難しかったのではないか。問3は第4問同様、都市についての知識が問われているし、問6の貿易もNAFTAの貿易関係で貿易品が2位までしかないので貿易額から判断するしかない生徒が多かっただろう。

第6問
 問2、問5ははっきりと判別しにくい問題ではないか。大問の問題数が少ない分、受験生にとっては難しい大問という印象。


地理A

第1問
 昨年同様、基礎的事項は地理Aのみ。内容は基本問題中心だが、 6 はとまどった生徒が多かっただろう。図1、図2の図版が小さく、点も多かったので、少し見づらい気がする。昨年は6問で組合せも多かったが、今年は問題数が増え、組合せが減少した。

第2問
 問1〜問7は地理B第2問と共通

第3問 
 国家と国家群、交通、貿易などの基本問題。 17 はアボガドなどなじみのないものがでているが、答に求められているのは簡単なもの。 20 ・ 21 などもほぼ常識的にわかる。

第4問
 地理Aらしい食材の問題もあり、標準的な問題。

第5問
 全体的に標準的な問題。


 資料提供
地理学教室 『地理歴史』(2009年度大学入試センター試験冊子)
『公民』(2009年度大学入試センター試験冊子)
奈良 芳信 『月刊島民 中之島 7号』(月刊島民プレス)
「2009CT本試 地理 について」B5判(8枚)
冨田健太郎 「2009年 センター試験 地理 解説」B4判(4枚)


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